Works

場所

 1999年にパソコンを買ったことをきっかけに、インクジェットプリンタで自作の写真集を作ろうと思いました。
 

当時、僕は休日になると、中判カメラのニューマミヤ6を肩に板橋区や北区などに出掛け、あてもなくブラブラと歩き、人々が意識せずに通り過ぎ、存在自体が忘れられたような風景を撮っていました。写真集はそれらをまとめ、「あの場所」と名付けることにしました。
写真のセレクト、スキャニング、レイアウト、製本など、想像以上に写真集作りは大変でしたが、それを上回る面白さがあり、夢中になりました。
写真集「あの場所」は2000年6月に完成。写真集作りに目覚めた僕は、第2弾、第3弾の写真集を企画、シリーズ3部作とすることにしました。
 
シリーズ2作目は、「色つきの場所」。通勤途中や散歩中に見た風景をNikon28Ti、Nikon35Ti、フジGA645iで撮った縦位置のみカラー写真集。
シリーズ3作目は、「遠い場所」。旅行や遠出した時に見た風景を収めたモノクロ写真集。
 
第2弾の「色つきの場所」は、2001年、第3弾の「遠い場所」もその翌年に完成させるつもりでしたが、作業はなかなかはかどらず、実際に出来上がった「色つきの場所」だけで、それも2004年のことでした。第3弾の「遠い場所」を完成させ、早くシリーズ3部作を完結させたいという気持ちはありましたが、その反面、「これからまたフィルムをスキャニングしてゴミ取りして、レイアウト、製本しなければらいのか」と思うと、気が重くなかなか取り組むことが出来ませんでした。
 
しかし、2006年11月、東京・中野のTokinon50/1.4で写真展を開くことになり、ようやく、第3弾「遠い場所」が日の目を見ることとなりました。これで、「場所」3部作も完結となり、本当に感無量です。このような機会を作っていただいたTokinon50/1.4店主・秋長時太郎さんに感謝します。
 
2006年11月 渡辺 英明