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死ぬにはいい日

 
今春、彼のアトリエを片付けなければならない事情が発生し、荷物の中から、表に「渡辺英明 死ぬにはいい日」と鉛筆で書かれた茶封筒が見つかりました。中には彼が自らプリントした未公表の写真が 30枚収められていました。丁度、友人達と彼の写真集発行の打ち合わせをしていた時のことでした。彼が「これで良いよ」と言っているように感じ、茶封筒に収められた写真の順番通りに、オリジナルプリントを再現する形で写真集を作成しました。表紙タイトルは、茶封筒に書かれていた彼の手書き文字です。
 
ドキッとするタイトルですが、ネイティブアメリカンを取材し、詩や写真の創作をしていたナンシー・ウッドの作品にこのような詩があります。
 
Today is a very good day to die
Every living thing is in harmony with me
Every voice sings a chorus within me
All beauty has come to rest in my eyes
All bad thoughts have departed from me
Today is a very good day to die

 
今日は死ぬにはいい日
全ての生あるものが私と共にハーモニーを奏でる
全ての声が私の中で一緒に歌っている
全ての美が私の目の中で休息を求めて来た
全ての悪い考えは私から離れていった
今日は死ぬにはいい日
 
彼は引用が好きでしたので、タイトルはポジティブな意味を込めて、この詩を引用したのではないかと想像しています。

2018年8月20日(月)から東京・中野の写真機居酒屋「tokinon50/1,4」で写真展「死ぬにはいい日だ」を開催しました。